スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

グラシア・ブラザーズ・ライフ♪ #8

2008年05月27日 21:55

#8
『と…つまりそういう訳。はい!その言葉を胸に深く刻み、そうね…旅に出て頂戴。あっ、あくまで協会の敷地内よ。大丈夫よ!どこぞの娯楽物のように魔王倒せとか、世界の崩落を阻止しろとか無茶苦茶なミッションは出さないから~。………………うん!さて気になるファーストミッションは…コレよ!!』

以上。満面の笑みを浮かべ『やっとシリアス脱出!私らしくなって来た!あぁん?なんか文句あるか!?』といった眼光を向けながら、一枚のカードを差し出す、我が愛すべき馬鹿…い、いや、もとい…愛すべき我が姉の姿で回想終了。

そのカードにはこう記されていた。

『ファーストミッション:シア畑に赴き、『シアイモ』を奪取せよ(無許可で)!』

カリム姉さん…やっぱりアンタ馬鹿だろう?



…つまりそういうことだ…。全てはそういうことだ。いや、もうそんな事はどうでもいい。今僕が考えなければならないのは目の前の問題だけ。それ以外は全てシャットダウン…。今の僕には君しか見えない。水神よ…親愛なる我が水神よ…我が手中にある穢れし物の汚れを落とすべく汝の力を…

ジャージャージャジャージャージャージャジャーー

「ふは、ふははっ!!なかなかやるじゃないか奇天烈短髪娘!だがしかし…長年の修行により洗礼された男の料理を超えられると思うなぁあーこの小娘風情がぁああ!!見よこの技の切れ!師匠より授かったこの奥義!琥珀流抜刀術…」

『熱血爆発オヤジ』という活字と、燃え盛る炎をバックに、なにやら両手両足に包丁を抱えたコック姿の中年男性が、キャベツ、ネギ、ジャガイモ等の野菜を宙に投げ、そのまま空中で野菜を粉々にしていく…おい待て…なぜそんな得意げで、満足気な顔を浮かべる?そもそも、それじゃ食えないだろう?と僕の本能がツッコミを命じたが、悪いがそれどころではない。繰り返すようだが僕は忙しいのだ。

ジャージャージャジャージャージャージャジャーー


「なんて禍々しいオーラ…ふっ…でも…相手が悪かったなぁ…!!幼少の頃からの、私を取り巻く環境…『THE幼な妻生活』が、私を未婚の主婦へと進化させたんや!!そこらへんの勘違いシェフとは格が二つ三つ違うでぇ!この私こと、眠れるハムスター…八神はやての前で包丁を抜いた事…後悔させてあげるわぁ!!」

包丁を振り回す中年男性に対するような位置取りにドンと構え、手に持ったお玉を突き出し、宣戦布告を宣言するはやて。うわ~目が輝いてるよ…よっぽど鬱憤が溜まってたんだろうな…カリム姉さんはそこまで見越していたのかもしれない…いやだから僕は忙しいんだって…突っ込みたいのは山々だけど…だって…『眠れるハムスター』って…。

ジャージャージャジャージャージャージャジャーー

「クロハちゃん?いや、あのね…お父さんが帰ってきたから嬉しいってのは分るんだ。うん…分るんだけど…それはちょっと可哀想なんじゃぁ…?」
「………問題ない……『YAK』…SETUP…」
『All Right My Master Stand By Ready Set Up………って…ちょっと待ちなさいよクロハ…あんたまさか…』
「…私……包丁より……アリサちゃんの方が使い慣れている……だからコレは必然の流れ…」
『んな訳あるかぁああ!!どこの世界にソード形デバイスを包丁代わりに使う剣士がいるって言うの!?ああぁ!ったくプラクティスじゃないんだから、こんな事突っ込ませるんじゃないわよ!このツルペタ娘!!』
「………………問答無用…」
『あっ、えっ?お、怒った…?……あぁぁぁああ……いっ、嫌あぁああ!!こんにゃくはいやぁああ!!ひぃいいぃ!リンゴもいやぁあ~!果汁が!果汁がぁあ!!錆びる!錆びる!錆びる!錆びる!やめてよしてやめてよしてやめてよしてぇぇえ!!』
「可哀想に…」
「…………アリサちゃんだって!(ぬるっ!)…ツルペタだった癖に!(ざくっ!)……それに今は垂直(刀身)じゃない!(じょりじょり!)…………知らないもん…人の身体的特徴を指して貶すデバイス風情になに言われたって知らないもん…くーちゃん…次…生アンコウ…」
「くぅ~くぅ~ん!!きゃいん!きゃいん!!」
「…………くーちゃん?なにタコと絡み合って……あっ…ごめんなさい………お楽しみ中でしたか…」
「本気で言ってるのか、冗談で言ってるのか分らないわね…クロハちゃんの場合…」
『いやぁああ!!私でそんな見事にアンコウをおろさないでぇ!ぬぁ!!刀身にアンコウのヌメヌメがぁあああ!!助けてえー○ん!!』

前者に二名の間に陣取り、意気揚々と漫才…料理を開始する集団。冷や汗と引き攣った頬を標準装備した、黒を基色としたメイド服に身を包む20代前半風の金髪女性。自らのデバイスで何処か苛立ちを感じさせる面持ちで黙々と魚を裁くフードを被った中学生位の少女。その傍らでタコと戯れる子狐。そして今この瞬間も悲鳴を上げ、コアクリスタルを忙しく点滅させ続けているソードデバイス…ウルト○マンみたいだ…。ふむ…なんだこのデコボコパーティ?…おっと…危ない危ない……………だから何度も言わせるな…突っ込んでいる暇なんてないといっているだろう?

「さぁ…我等が暴君!カリム・グラシアの気まぐれで、突如始まりました、ここ教会Aブロック共同食堂にて行われる『お料理バトル』!!無謀にも歴戦の勇者!我等が料理長『コウ・フィルステッド』に挑む命知らず野朗は、こいつだぁあ!!おっと失礼!可憐な女性に『野朗』はねぇよなぁ!?さて改めて紹介するぜ野朗等ぉ!謎の美少女料理人、その名も『八神はやて』!って、なんだそのネーミング!?狙ってんのかこの小悪魔がぁ!?」
「うぉおおおおおおぉぉお!!!!」
「そしてこいつらも飛び入り参加ぁああ!『プラクティスの双璧』の片割れにして『新しく団を作ったら是非とも入団させたい寡黙少女部門第一位』!『夢に出てきて滅多刺しにして欲しいS少女部門第一位』!『暴君主催ゴスロリドレッサーコンテストMVP受賞』その名も…『ク・ロ・ハ』!!」
「「「クロハちゃぁ~~あん!!」」」
「そしてクロハの助手としてこの方!暴君付きの専属メイド!『膝枕して耳かきして欲しい包容力のある女性部門第一位』!『切れたらヤンデレっぽくなりそうな女性部門第一位』!『萌ソングを一緒に熱唱して欲しい女性部門第一位』!暴君と共に金髪美人として名をはせるそのお方!『ラ・チ・カ』!」
「「「きゃぁぁああ~素敵ですぅ!ラチカお姉様ぁあ!!」」」

ジャージャージャジャージャージャージャジャーー

いい感じだ。全ての神経が指先に集中する錯覚さえ感じる。僕はただ与えられた仕事を全うするのみ…ただそれだけ…そうだ別にいいじゃないか…現実世界で何があろうと、こうして熱中して打ち込めることに出会ったのだ…。人はそれを現実逃避というが気にするな!僕はただ…

「そこの一心不乱にジャガイモ洗ってるフリフリピンクエプロンのお兄さん!意外とコウさん強敵やで!こっち来て手伝って!!あっ、だからってエプロン脱いだらアカンよ~!」
「思い出させないでぇえ!折角忘れ掛けてたのに!?というか、後生ですからせめて名前で呼んでください八神さん!!」
「ええやん♪めっちゃプリチーさんやでぇ♪」
「なんですかそのカリム姉さん寄りの笑顔…泣きますよ……あっダメだ…もう涙出てきた…。」

うな垂れながら目頭を押さえる。折角ジャガイモを洗う事で認めたくない現実から逃げていたというのに…何が悲しくてこんな格好で延々とジャガイモを洗わないといけないんだ?……………そんなの決まってる…。

フリフリエプロンのポケットから出された一枚のカードを流し台の上に叩きつける。

『セカンドミッション:食堂に赴き、料理長と料理バトルをせよ!勝敗の有無は関係なし。ただし必ず『ポテトチップス』の調理を成功させよ!注意:プラクティスはフリフリエプロン装着必須。反した場合『エネミーコントローラー』使うわよ♪』

そう記されたこのカードのせいだ。ああ、これまたいい感じに全てがどうでも良くなってきた。どうせこれで終わりじゃないんだろう?だったら僕も楽しませて貰おう。あぁそうだ!これこそ僕の第2の人生のテーマ!なんの躊躇いもなく突っ込んでやろうじゃないか!このフィールドの全員に!!

「貴様等ぁああ!!作るのは『ポテトチップス』だ!『刀』や『デバイス』や『キャベツ』や『ネギ』や『タコ』や『アンコウ』や『狐』や『エネミーコントローラー』や『バルサミコス』や『えーり○』や『その他色々超越した存在』は必要ない!!片付けなさい!」
「「「はぁ~い!」」」
「って、貴様等いつもいつも返事だけじゃないか!料理長!まずは服を着てください!話はそれからです!それに、何処から持ってきたんですかその竹箒!?八神さん!とりあえず落ち着きましょう!楽しいのは分りますが、そこらかしこにヤドリギを射出するの止めてください!クロハ!いくら使い慣れているからといってもお菓子作りにYAKはやり過ぎだ!そういうのは鯨とかの解体の時に使え!ラチカ!そこで愛想笑いしながら傍観している位なら止めろ!そこで一人、万が一に備えて防御フィールドなんて張ってるから腹黒なんて言われるんだ!アリサはピコピコうるさい!ウルトラ○ンかお前は!?大体貴様等は…」

こうして、楽しい楽しい、ドタバタのお料理対決が始まった。
スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://toa2blog.blog17.fc2.com/tb.php/12-758295cb
    この記事へのトラックバック



    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。